商品詳細 商品名 ネオゴシックxアールヌーボー クローバー ティースプーンx2** フランス・アンティークのカトラリーです。ティースプーンですが、大振りのものですので、デザート用などとして幅広くご活用いただけます。大変に珍しい柄です。クローバーをモチーフとして、大胆な単純化を加えたスタイルです。クローバーの意匠はゴチックの伝統に則っていて、アールヌーボー期にも取り上げられました。これも19世紀終わり頃の品物だと思います。比較的新しい品物ですが、全体としては、ロココ以前の素朴なカトラリーを再現しています。現代性と伝統が交錯する、興味深い銀器です。華美な食器にはない、洗練された純粋な美しさが特徴です。フランスの銀器を集成したDAVID ALLANの書物には「トゥルバドゥール様式」として紹介されています。トゥルバドゥールとは中世の吟遊詩人で、その時代にはまだカトラリー自体が存在しないので、そこまで遡ることもないはずですが・・・・・・それでも、ヨーロッパ文化の源泉にまで遡る、古い伝統を感じさせる意匠だ、ということでしょう。それはクローバーのモチーフに起因するものかもしれません。クローバーはもともとケルト民族の神聖な象徴であり、それを聖パトリックが三位一体の象徴として解釈し直したものだと言われます。親しみやすい素朴な雰囲気の中に、芯の強い、厳かな風格が窺えるのもそのためです。凝った装飾では有りませんが、銀器の輝きを楽しめる美しい食器です。モダンなテーブル・セッティングとも相性がいいのですが、飾り立てたところはありませんので、厳粛な席にも相応しい銀器です。 意匠は単純なようですが、クローバーの細工などは非常に細かいエッジの立ったもので、工房の技術力が発揮されています。在庫がございます。複数ご入用の方は終了後にお声がけください。 メーカー Pierre Quilleの品物です。 Quilleは19世紀の初めから1930年代くらいまで、百数十年、数代にわたって活躍した工房です。1808年にPierre-Franois Queilleが登録した住所が151 rue Martin そののち70 rue du Faubourg-Montmartre に移り、1874年には11 rue des Petits-Carreaux に移っています。 100年以上前のものと思われますが、画像でご覧頂ける通り、大変に サイズ 長さはおよそ14.5cm、重さがそれぞれおよそ25gです。 フランスの銀器について フランスの銀器は、貴金属扱いのため、国家的な認証のもとにあります。右を向いたミネルヴァの8角形の刻印がそれで、その刻印の右上に小さく1とあることから、これが第一水準、1000分の950という純度を持った銀で作られていることがわかります。一般的な英国水準のスターリングシルバーが1000分の925ですから、フランスの銀器は純度が高いことがわかります。その分、柔らかくデリケートな光芒を放ちます。 送料 送料のうちをご負担ください。 備考 時代を考えれば相当の美品ですが、画像でこちらのオークションはカトラリー2本のみの出品です。一緒に映っている食器類は、大きさの参考ですので、どうぞご了承ください。ほかにもクリストフルのカトラリーや純銀の食器などを出品しています。よろしければそちらもご覧ください。※落札後3日(72時間)以内に最初のご連絡いただけますよう、お願い致します。ご連絡頂けない場合、誠に恐縮ではありますが入札者都合で落札を取り消させていただく場合もございますので、ご了承ください。